2026年10月中旬、次の主力スマホ向けチップ「Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6」が熱くなりすぎるという報道が出て、ガジェット界隈で話題になりました。サムスンの「Galaxy S27 Ultra」に載るチップが変わるかもしれない、という話にまで広がりましたが、クアルコムはすぐにこれを否定しています。ここまでの流れを整理します。
発端は韓国メディアの報道
きっかけは、韓国の経済紙「ソウル経済新聞」が10月16日に出した記事です。業界関係者の話として、サムスンが社内でGalaxy S27 Ultraの試作機を試したところ、Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6の温度が上がりすぎ、重い処理で何度も速度が落ちた(サーマルスロットリング)と伝えました。
記事によると、サムスンはクアルコムに改善を求めています。改善されなければ、自社開発の「Exynos 2700」に切り替えることも考えているそうです。Galaxy S27 Ultraは「Snapdragonだけを使う」と見られていたため、この報道はすぐに広まりました。
クアルコムは「不正確」と反論
報道の翌日、10月17日にクアルコムが反論しました。米メディア9to5Googleへの声明で、Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6の熱の問題をめぐる最近の報道は「不正確」だと述べています。
さらに、CMO(最高マーケティング責任者)のドン・マクガイア氏もX(旧Twitter)でこう書きました。
「Snapdragon 8 Elite Gen 6に、全体に共通する(systemic)熱の問題はない」
マクガイア氏はあわせて、メーカーは発売前に性能と消費電力のバランスを調整し続けるものだと説明しました。発売前の試作機で温度や速度にばらつきが出るのは、よくある調整の途中段階だ、という言い分です。
ただし「Extreme」とは名指ししていない
一方で、気になる点を指摘する海外メディアもあります。マクガイア氏の投稿に書かれていたのは標準版の「Snapdragon 8 Elite Gen 6」で、問題になっている「Extreme」版の名前は出ていません。Android Authorityは10月19日にこの点を取り上げました。
Extreme版は標準版と同じ設計ですが、動作周波数を高めて、GPUやメモリも強化した上位モデルです。設計が同じなので否定は両方に当てはまる、と読むこともできます。ただ、報道の対象であるExtreme版をはっきり名指ししたほうが説得力はあった、という見方も出ています。
そもそもどんなチップなのか
Snapdragon 8 Elite Gen 6シリーズは2026年9月に発表されました。2nm世代の製造プロセスを使い、クアルコムは前の世代と比べてCPU性能が約13%、GPU性能が約44%上がったとしています。
採用が見込まれている機種は、Xiaomi 18、OnePlus 16、Honor Magic 9 Pro Max、Motorola Signature 27、REDMAGIC 12 Pro+などです。夏から秋にかけての中華系フラッグシップの多くがこのチップを積むと見られています。
なお、2024年の初代Snapdragon 8 Eliteのころから、高い負荷をかけ続けるテストでは性能が大きく落ちる傾向がありました。ただし、それが普段使いで熱くなりすぎることを意味するわけではありません。
まとめ:結論はまだ先
ここまでをまとめると、次のとおりです。
- 韓国メディアは、サムスンの社内テストで過熱と性能低下が見つかったと報道
- クアルコムは報道を「不正確」と否定し、全体に共通する熱の問題はないと主張
- ただし、CMOの投稿ではExtreme版を名指ししていない
- サムスンはテスト結果もチップ変更も正式には発表していない
報道では、サムスンとクアルコムの話し合いは10月末まで続く可能性があるとされています。Galaxy S27 UltraがSnapdragonのままになるのか、Exynos 2700を採用するのかは、まだ決まっていません。
本当のところは、実際に製品が出てテストできるまでわかりません。ミライ端末では、続報が入りしだいお伝えします。
韓国紙の名前、日付、CEOではなくCMOの発言であることは、複数の報道で確認しました。一方、「100% NOT accurate(100%不正確)」という強い表現は一部のメディアにしか出てこず、出どころがはっきりしないので記事には入れていません。
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